育自de育児 ~育児短時間勤務と育児休暇に挑戦する教員の奮闘記~

育児短時間勤務・育児休暇取得教員、仕事・子育て・副業を目指す小学校教師の挑戦

【気づき】医師の意志~安楽死事件から考える~

全身の筋肉が動かなくなっていく神経難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)。

息をする力も衰えるが、人工呼吸器とともに10年以上暮らす人もいるようだ。

約7割の患者は人工呼吸器を付けずに亡くなるらしい。

 

今、ニュースで話題に上がっているこの事件。

本当に考えさせられる。

安楽死を幇助した医師の思いや

世の中へのメッセージが込められている気がする。

 

以前、菊田医師事件(赤ちゃんあっせん事件)

を知ったときのことを思い出す。

 

 

Wikipediaより)

菊田医師事件(赤ちゃんあっせん事件)

 

菊田医師事件とは、1973年に産婦人科医菊田昇による乳児の出生書の偽装が発覚した事件で、特別養子縁組成立の発端になったとされている。

 

宮城県石巻市産婦人科医であった菊田昇医師は、人工中絶によって乳児の生命を絶つことに疑問を抱いていたことから、中絶を希望する妊婦に対し、出産して乳児を養子に出すように説得していた。

同時に、子宝に恵まれないために養子の引き取りを希望する夫婦を地元紙で募集し、乳児を無報酬で養子縁組をしていた。その数は100人以上に及ぶと言われている。

だが、当時の日本は特別養子縁組に関する法律規定が無く、養親が実子のように養子を養育できるように、また実母が出産した経歴が戸籍に残らないようにとの配慮から、乳児の出生証明書を偽造していたことが発覚。

しかし、この事件を契機に、法律に違反しながらも100名以上の乳児の命を守ったことへの賛同の声が巻き起こり、実子として養子を育てたいと考える養親や、社会的養護の下に置かれる子どもが社会的に認知され、要望に応える法的制度が必要だという機運が高まった。

 

40年近く前の事件から、

社会は大きく変わった。

養子縁組の制度も法律も動かした。

 

人工中絶を扱う医師だからこそ、

法律を破ってまでも命を救いたいという思いと、

子どもを願う夫婦を結び付けたいという思い。

 

「間違ったことはしていない。」

今回の事件も、菊田事件もそうした信念が感じられる。

ものすごい勇気だ。

正解はわからないが、

望む幸せを実現できることが

尊重されて良いのではないかと思う。

 

わたしたちは、

法律や常識や通例

どうしても抜け出せずにいる。

 

今の世の中は正しいのか。

 

自分の意志を

心の声を

もっと大事にすべきなんじゃないか

そう思い返した。