育自de育児 ~育児短時間勤務と育児休暇に挑戦する教員の奮闘記~

育児短時間勤務・育児休暇取得教員、仕事・子育て・副業を目指す小学校教師の挑戦

【教育・気づき】人は覚えていないことでできていく、作られていく。

「人は覚えていないことでできていく、作られていく。」

最近、どこかで聞いた言葉なんだけど、忘れてしまいました。ごめんなさい。

卒業文集の言葉に悩んでいたんですが、私が関わった2年間で伝わったことは覚えていることだけでは語り切れないし、無意識に成長につながった出来事なんかもあったんだろうなと思います。何を書こうか悩んでいたけれど、あまり気にしないで、自分の考えやクラスのみんなに伝えたい事をどんどんどんどん書き出していきながら、まとめてみました。

 

 

そしてついに先週の目標にしていた、卒業文集の自分のページを書き終わりました。(ギリギリセーフですが)

 

子供たちの文集は、前半が「小学校生活の振り返りや思い出」、後半は「これからの目標や将来の夢」だったので、同じようにテーマを設定して書いてみました。前半部分は、クラスのことを振り返りながら、自分なりの思いと子供たちへのメッセージを込めました。後半は、自分自身のこれからを書きました。

 

今日、明日、明後日と私の書いた原稿を乗せようと思いますので、興味のある方は読んでみてください。

 

今日は前半部分です。

・自分で考えて、判断して、行動してほしい。

・友達と協力し合ってほしい。

・自分の好きに正直であってほしい。

・自分のことを満たしてほしい。

・豊かで幸せな人生を送ってほしい。

そんな願いを込めてみました。添削お願いします。

 

 

『自分の気持ちに素直に。自分の幸せを見つけてください。』

 

文集で何書こうかなと考えていたある日のこと。合奏「千本桜」の練習が始まった。初めはパート別に練習していたが、次第にパートとパートが合わさって練習し、最終的にみんな音楽室に行ってしまった。教室に残ったのは私一人。すごいことだ。(先生は役立たず。)すねて昼寝でもしてやろうかと思ったが、気になって(寂しくなって)音楽室を見に行くと、「みんなで合わせてみようぜ。」とクラスが一つになっていた。一人ひとり始めた練習が、束になって、一丸になっていく様子が本当に頼もしい。楽譜を渡して、たった一週間でこれほどにできたのはみんなの力。大人の手を借りるわけでなく、自身の努力と友達の力を合わせて進んでいく姿。まさに卒業である。自分で考え、判断し、自分で行動するそうした自立した人間、そして助け合い協力し合える仲間になってほしい。それを伝えてきた2年間でした。

 

これまでにも、自分たちで取り組んできたことがいっぱいある。自分たちで考えて、決めて、自分たちで行動してきた。うまくいかないこともあった。先生に怒られて悔しかったことや辛かったこともあるかもしれない。でも、それをたくさん乗り越えてきた。大きな行事でいえば、修学旅行や林間学校、運動会やたてわり集会、校外学習。どんな時も中心にいたのは自分たち。「やらされてやってるなら、やめていい。」という言葉も何度か・・・。楽しんで、やりがいを感じて、成功したりやり遂げた喜びを感じたり、うまくいかないことはやり直したり、工夫してみたり。たくさんの時間と経験を共にしてきました。

 

今のコロナの状況もそうだけど、人の考えや状況を変えることは難しい。だけど、自分自身の心や行動を変えることはできる。面白くないと思うなら自分で面白くしてみたら?自分から笑ってみたら?状況や相手は変わってほしいと思っていても、そんな簡単には変わらないのです。自分の意志と行動でしか変わらないと思います。動き出さなきゃ、何も変わりません。

 

ところで、私たちはなぜ学ぶのでしょうか。これから中学生になってさらに学びます。私は「自分自身が成長するため」だと思います。自分自身が成長して、豊かになって、幸せになって。それが自分の周りにいる人につながっていく。自分が満たされてないと、周りまで巻き込んでしまう。これまで三十四年間。国語や算数みたいな与えられる学習はたくさんしてきた。だけど、正直役に立っているなという気持ちはなかったし、すごく楽しくてもっと学びたいなんて思ったこともなかった。その時の目的は、テストのため?入試のため?だったのかな。みんながやっているからとか、それが普通という理由もあったかもしれない。やっと最近になって、「自分がしたいことをするためには何をしたらいいんだろう。」そう考えて学ぶようになったけど、もっと早く気づけていたら良かったなって思う。だけど、その学生生活の中で基本の「キ」を身に付けられ、自分の将来につながったことは間違いない。

 

楽しかった教科は、社会の地理。世界地図を見たり、世界の国々の生活や街並みを見たり、心がワクワクした。今でもワクワクする。中国に行ったのも、オリンピックに関わりたいのも、海外旅行や海外移住するのも、自分の好きだったり、興味があることだから続けられる。

 

家庭科も好きだった。食べるのが好き、作るのが好き、快適な暮らしが好き。机の上は汚いけれど、生活が豊かで幸せを感じられるようにしたいなといつも思っている。中学校では、保育園との交流もあって、小さい子と関わるのが楽しみだったし、自分で大きなぬいぐるみの遊び道具をつくって行ったことも覚えている。おまけに、高校の家庭科の先生は若くてかわいかった。あくまで、おまけだ。

 

あと好きだったものは、図工と書写と体育。図工や書写は、自分の作品をつくる楽しさや集中している時間が好きだったし、体育は身体を動かすことが好きで友達と一緒にバレーやサッカー、バスケなんかして楽しんだ。(陸上と鉄棒は嫌い。)それが正直な私自身。結局、好きなことが今につながっている。

 

今は学ぶことが楽しい。学び方は様々だ。読書もするし、YouTube でも学ぶ。音声アプリでも学ぶし、今では聞く読書だってできる。研修もするし、オンラインでも学ぶ。気になる人がいれば会いに行きたいなって思う。人生を豊かにするには、学ぶことと行動することだとかんじられるようになったから。学ぶことは、暗記や机に向かって真面目に取り組むことばかりじゃないと知れたから。遊ぶことからも学べるし、心にゆとりがもてる人間になれるって。結局、自分の心がどこに向かいたいか、それが一番大事だ。

 

最近、学んでいたら、こんなことが出てきた。世の中には容易に伝染するものがあるって。それは、ストッキングでもコロナでもなくて、感情だってこと。不機嫌は伝わるよね。周りの人にも伝染するよね。先生が怒っていたとき、教室中が最悪な空気だったよね。陰口、批判、SNSとかで誹謗中傷、そういうのだって伝染して、だれも幸せにならない。でも、授業中、笑顔でいるとみんなも笑顔だった。(3学期は不機嫌が伝染しないように意識してみたけど、どうだったかな?どうせSNSにアップするなら、良い話や自分の笑顔にしてくださいね。担任をディスって盛り上がるなよ。)

 

そうやって、学んで、実践して、でもまたうまくいかなくて反省して、でもまたやってみようという気持ちになって、時々うまくいって、そんなことを繰り返していくと自分という人間が育って、自分の人生が豊かになって、周りの人にも自分の幸せが広がっていくのだと思う。「不幸をまき散らしているのは誰だ。」って、犯人探しをするんじゃなくて、その人だって本当は幸せになりたいし、幸せな人の周りにいたらきっと変わっていくんじゃないかなって思う。

 

君たちは、激変の時代の卒業生。

「進化の過程で生き残ったのは強かったものじゃない。柔軟に適応したものである。変化を受け入れ、自分を進化させたものである。」

これからも幾度となく困難は訪れるでしょう。乗り越えるばかりでなく、かわしてもいい、回り道してもいい。いずれにしても、自分で考えて、行動して、失敗しても前に進んで、自分の幸せを見つけてほしいと思います。自分の幸せ、自分の幸せでいいんです。人がどうであれ、あなたが幸せで豊かな人生を歩んでいたら、親も私も周りの人たちも幸せです。